労働者災害補償保険編(前十字靱帯損傷 その4)

MRI

 2日ほど会社を休み、3日目にふたたび病院に行きました。今日は整形外科の専門医が地元の国立大学からやってくる日なので予約をしていたのです。

 30分前に病院に着き順番を待ちました。

 「残高さん、3番診察室にお入りください。」と名前を呼ばれ、借りていた松葉杖をつきながら診察室に入りました。

 結構若い先生です。

 どちらかというとひょろ~っとした感じの、整形外科というより内科向きの先生に見えました。割とイケメンです。

イケメン整形外科医

 いやいや、人は見かけではない!!

 「ギプスがきついんだって?腫れてるのかな?ギプスを取ってみましょう。」処置室でサンダーを使ってきついギプスを切り取ってしまい、やっと解放された足が出てきました。

 「あぁ~!!ラクになったぁ~!!」

 「なんか水が溜まってるね。」と、先生は看護師さんのいるところに行き、空の注射器と金属製の皿を持ってきました。

 「かなり痛いけど我慢してよ。」と持っていた注射器の針を私の腫れてブヨブヨしている膝にブスッと刺し、少しずつ水を抜いていきました。

 抜いた赤いものをを皿に出してなにやら透かしたりして見ています。

 「脂が浮いているでしょう。これは骨折をしている可能性があるよ。」

 「MRIを撮ってみましょう。」

 MRI=核磁気共鳴画像法

 磁気を利用して、体の断面をコンピューター処理して映し出す装置で、X線を使うCTとは違った精度を持つ診断装置のことです。いまではかなり普及していましたが、当時はまだ珍しく、大病院でなければ設置できない高価な医療診断装置でした。一人分撮影するのに30分かかるものですので一日に診断できる数が限られ、かなりの順番待ちとなる検査でした。

 骨のようなX線の反応の良いものはCTのほうが鮮明に映るようですが、臓器や筋肉のような肉質の場合はCTでは映らないため、様々な強力な磁石と電波を使って、磁場を発生させて体内にある水素原子核から発生するごく弱い電波を受信して画像化するMRI装置によって無傷で体内の診断ができる高性能の診断装置です。

 簡単にMRIを撮ると言われたものの、一週間待ちの話です。

 撮影当日、地下の画像診断室の前で順番を待っていました。

 MRI室内では強力な磁場が形成されているため、金属や精密機械の持ち込みは禁止です。たちまち即席の磁石が出来上がってしまうそうです。ですから、体内に金属を使っている人や、ペースメーカーを使っている人はこの診断法ができないそうです。

MRI画像診断装置

 見た目はCTと同じ半円状のドームがありました。CTと決定的に違うのは、撮影時にものすごい音がすることです。高い音低い音、短音、長音。微弱電波を受信するコイルが伸びたり縮んだりしている音だそうです。

 「トントントントントントントントン」

 「ブーブーブーブーブーブーブー」

 「ブブブブブブブブブブブブブブブブブブ」

 「ゴーゴーゴーゴーゴーゴーゴーゴー」

 いろんなパターンでの磁気を使って細胞レベルまでの画像を引き出そうとしているようでした。

 撮影まではものすごく待たされましたが、撮影が終わると数十分で結果が出てきました。今回は労災扱いでしたので診断料は不要でしたが、保険診療の場合は自己負担でだいたい12000円くらいの時代でした。

MRI画像

 そのフィルムを持って1階の整形外科に逆戻りです。

 名前を呼ばれて診察室に入ると、目の前に何十枚もの私の足の輪切りの写真がありました。

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