治療中止
話は反れましたが、事故当時から、相手方の任意保険で治療してもらえることになったので、安心して病院に通ったものでした。だいたい衝突事故の場合、後ろから突っ込まれた場合は判りやすいのですが、交差点での左右の事故であったりするとなかなか過失割合が決められない、お互いに自分が正しいと譲らないので、不幸中の幸いだったということでしょう。
これが自動車事故ではなく、普通に階段をころげ落ちたとか、人と人でぶつかったとか、自転車で事故を起こしたとか、自動車保険の範囲外の一般生活の中で同じ症状になったとすると、健康保険で治すしかないですから、やはり3割負担で済むとはいえ、毎回の治療費がネックで動けるようになったら病院に行かなくなるものです。
毎日、夕方になると病院に立ち寄って治療を続けていました。向かう車の中ではいつもFM放送を流していました。基本クラッシック音楽しか聴きませんのでNHKFMです。そのため山に入るとなにも聴けなかったりします。
NHKとはいえ放送はクラッシック音楽だけでなく、邦楽や、普通に歌謡曲も流れますので、しかたなしに聴いていた、社用車にはCDやカセットテープを聴けるようなものなかったので、ラジオしかなかったので必然的にそうなります。
このころ、「ロマンスの神様」という曲が大ヒットしましたけれど、初めて聴いたときはこの歌手の声量に衝撃を受けたものでした。クラッシック好きでも見逃せない、聞捨てならない(意味が違いますね)音の圧力といいますか、いわゆる人気アイドル歌手と全く異質で、本業はジャズシンガー?と思うほど興味深かったですが、歌詞の中で「Boy meets girl 幸せの羊羹 きっと誰かを感じてる♪」に聴こえる部分があって、幸せの羊羹ってどんな羊羹なんだろうと本気で思っていました。タモリさんの空耳アワーに投稿しようかと思ったぐらいです。
「Boy meets girl 幸せの予感 きっと誰かを感じてる♪」・・・・。
ただ、歌詞には当時としては最先端の「週休二日」「フレックス」といったトレンドワードを押さえていて、つねに自分のことは差し置いて、相手に最高の条件を求める女性の本能のようなものを感じました。かなり強引な男の品定めをして、ひどいこと言ってる歌詞ですから。
このころからセクハラが取りざたされだして、男が3人集まるとすぐ女の品評会をすると批判される時代でしたが、女だってそうじゃんって認識した曲です。でもこの時代はまだ「男」と「女」だけが存在なんですよね。まだ多様性は認知されていませんでした。

また話が反れましたが、本当に治療が必要な怪我をしていたときに治療をおろそかにしますと、年齢を重ねて老化が進行したころに、このツケが回ってくることになります。
「あのとききちんと治療しておけば良かった。」
実話として、若いころに、膝の治療を中途半端に済ませたために、年月を重ねるごとに歩きにくくなっている自分の後悔しかありません。この装具がないと、ショッピングモールの中でさえ自由に歩けなくなっているのです。手術しておけば良かったという後悔ばかりです。

ところで、6ヶ月も通うとだんだんこれ以上良くも悪くもならないようになるもので、ある程度知恵がついてきたころに、ここが治療継続の分かれ目となるのです。
たとえば、ベンチのような背もたれのない椅子に座ると、確実にギックリ腰状態になって歩行も大変、松葉杖が必要になるほどひどくなるのですが、このことに気をつけて体重を、背もたれのある椅子にかけるような座り方だと大丈夫だということにも気がつきました。

これは、あるときおでん専門店に会社の人たちと行ったときに、お店の演出で屋台のベンチのような椅子しかないお店がありました。そこで2時間ぐらいでしょうか。おいしくいろいろなネタのおでんをいただいて、さあ立とうとした瞬間、腰に一撃が走り、立てなかったことがあったのです。でも、なにか腰を捻ったとか、重いものを持とうとしたとかなにもしていないのに、症状だけはぎっくり腰でしたので、座り方でもひどくなることがあることに気づき、そこから、車を運転するときは腰にクッションをいれるとか、背もたれのない椅子の店には行かないとか、会社の椅子も背もたれを少し後ろに倒し気味にするといった、日々すこしずつ工夫をする生活を始めました。

でも気を許すと、歯磨きの際に口をゆすごうと前かがみになったとたん、とか、寝ている際に寝返りを打つ瞬間に腰が「ゴキッ」といってしまうと1週間は苦しむ有様でした。
腰は身体の中心にありますので、様々な姿勢に関わっていることがよくわかります。
立位だと、腰を真っすぐにするか前かがみにするか、のけぞってみるか、すべて腰が姿勢の中心にあります。
伏臥位、仰臥位だと、本来弓なりにまがっているはずの腰がピンっと伸びます。
側臥位になると、腰の骨が横に曲がっています。
これら360°の姿勢をするために、椎間板にヘルニアが起きていたとすると、軟骨が飛び出たところに、様々な角度で神経にその軟骨がぶち当たることになります。これが、腰痛ですので、腰の骨が動きすぎないよう周りの筋肉で支えてやらなければなりません。
そのため、痛みがなくなるまで、腰の周りの筋肉を鍛えたり、体重を落とす努力をしたり、電気治療で患部を温めて血流を良くして自己再生を促す。わたしには根気強い治療が必要不可欠でした。
が、神経的な症状が悪化するわけでもなく、感覚はありますからそろそろ症状固定の検討に入るそんな雰囲気がお医者様の口から感じるようになってきました。そして、ある日のこと主治医に呼ばれ「保険のほうから治療中止の打診が来ているがどうするか?」という話が出ました。
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