自動車保険(任意・自賠責保険)のはなし(5)

保険診療

 交通事故に遭った時、治療には2種類の方法があります。

 ひとつは、自分の加入する任意保険で治療費が出る場合、または、相手がある場合は相手方の任意保険を使って治療をする。

 任意保険の診療単価は、社会保険の4倍くらい高いそうですので、救急専門病院はこの単価を当てにして任意保険を使おうとします。これが目的で救急指定病院になっている病院もあるぐらいです。

 もう一つは、自分の健康保険を使って治療する。国民健康保険でも、組合健康保険でも、社会保険でも治療できるのです。たとえば労災事故の場合は労災保険しか利用できませんが、自動車事故の場合は可能なのです。

 この場合自己負担分を通院のたびに、月締めの場合は毎月月末に支払う必要うがあります。

どの保険を使用して治療をするか決める必要がある

 ここで注意が必要なのですが、任意保険から治療費が100%出る事故の場合、自動車保険を使って治療するほうがいいのです。

 自分の任意保険も組み合わせて自動車保険を使うというのも手ですが、その場合は翌年保険料が一気に3割アップすることになるので、相手方の任意保険で100%出る場合=相手方の過失割合が100%の時には、この方法が最善です。

 しかし、自分にも過失がある場合は相手方の保険からは自分の過失分が控除されます。

 控除された分は実費になりますが、社会保険は事後では使えないので本当に実費になってしまします。

 けがの程度にもよります。例えば入院の必要がない程度で、数日間通院してリハビリをすれば治癒するようでしたら、そこまで大変な差にはなりませんが、手術・入院が必要であるとか、長期療養が必要な場合は相当な医療費がかかることが見込まれますので、慎重な判断が必要なのです。病院に運ばれたときに意識がある場合、その判断もできますが、意識がなく、家族も駆けつけていない場合は、有無を言わさず、相手方の保険が判っている場合は保険会社の方から、保険で治療することを申し入れされていることもあります。病院側が支払いの確約がないと動きたくないですからね。

 しかもこの時の請求は社会保険の4倍(くらいと思ってください)の単価できます。

 ですから自分に過失がある場合は、病院が抵抗しようが意地でも社会保険で治療しておいて、後日保険金で自己清算したほうが得策の場合もあるのです。

 ところで、その過失割合を誰が決めるのでしょうか。現場検証した警察官でしょうか。取調室で取り調べをした警察官でしょうか。はてまた、検察官でしょうか。道路交通法違反で罰金等を言い渡す裁判官なのか。免許停止の判断を下す警察職員なのでしょうか。

 すべて違います。

 揉めれば最終的には民事訴訟で裁判官が決めることになりますが、事故が起きて、次の日ぐらいには、保険会社が判断しているのです。

 加害者・被害者が相互に任意保険に加入していれば、保険会社同士で過失割合を決めてしまいます。その判断に納得がいかず、最後に示談合意するための保険会社の提示が気に入らないときに、自らが起こす民事裁判で決着をつけるだけです。

 ほとんどの場合、事故の翌日には決まっているのです。その代わり、保険会社には、例えば信号のある交差点での衝突の場合の赤信号側と青信号側の過失割合だとか、信号のない交差点では、どちらが左側から来たのかで優先道路を確定させて、見通しであるとか、衝突時スピードからの過失割合といった具体に、ケースバイケースで過失割合の表を持っていて、その基準で決定されているようです。

 私は、大学生の時に、大学への通学路が復員6mぐらいの対抗道路で、いわゆる峠越えでの通学路がありましたが、ある大雨の日に、ラジオでシュガーの”ウエディングベル”が流れご機嫌で走っていたところ、降りてくる車が、私目線では左カーブの最中に、ど真ん中を走っていて止まらないで突っ込まれ、正面衝突をしたことがありました。隣には、わたしの現在の女房の従弟が、昨夜わたしと一晩中夜遊びをしていたのでぐっすりと眠っていて、お互い怪我がありませんでしたものの、この時も、保険会社がすぐに連絡をしてきて「カーブでの過失割合は5:5、相手がど真ん中を走っていたことは確認できたので6:4でどうですか?」と言われました。私は向こうがど真ん中を走っていなければぶつからなかったので、10:0を主張しましたが最後まで通りませんでした。この時はお互いに物損で終わらせましたので、反則点もなく、自分の車両保険で直しましたので、実質翌年の保険料が高くなった大損をしました。

峠の左カーブ

 今回の事故では、私の場合、改正道路交通法でも信号待ち停止中の携帯電話使用は構成要件の該当がなく、しかも10秒程度の信号の気付きの遅れでは、交通妨害の故意過失も立件にならないので最後尾の女性運転手の過失100%ということで、彼女の保険で治療してもらえることになり毎日リハビリに通ったのです。

コラボ&カバー PUFFY「ウエディング・ベル(Sugar)」2009 avex groupの最新Music VideoはYouTubeのavex Channelで!

大森靖子 / ウエディング・ベル @avex公式

自動車保険(任意・自賠責保険)のはなし(6)へすすむ

交通事故の示談交渉等は、経験豊富な専門家に相談しましょう。

コメントを残す