脱腸(ヘルニア)6 診断

医「そういうことか。」となにか納得したような顔をしました。
医「診断的にはストレス性の急性下痢症っていうところだな。」
自「まんま読んで字の通りですよね。」
医「原因はそのお腹の膨らみだ。」「これは手術の跡が裂けて穴が開いてそこから腸が飛び出ている状態だ。」
医「鼠径ヘルニアと嵌頓ヘルニアとの間ぐらいの状態で・・・」
自「嵌頓?」
医「これが、キュッと締め付けられると数時間で腸が腐るよ。そうならなくても、だんだん固くなるんだ。」「そうなったら緊急手術だよ。」
自「へぇ~。」
医「お腹の中はいろんな神経が交錯しているので、ここを触って肛門がビリビリするのだろう?」
自「はい。」
医「かなりデリケートなので、飛行機に乗って、全然知らない国に行って、口に合わないものも食べて、おそらく辛い物が腸全体を刺激したはずなんだが、そこへこのヘルニアで腸が敏感になっているところで、脂っこいものだとか、爆食いしたので、腸がギブアップしたんだな。」
医「腸の一か所に刺激したというレベルではなくて、腸一本刺激してしまったからびっくりしてしまったんだな。これは落ち着くまで休ませてやるしか治療法はないよ。」
医「整腸剤を処方するから、水分と刺激物には気を付けて安静にしてなさい。」
自「はい、ありがとうございました。」と先生にお辞儀をして待合室に戻り、精算と薬の処方を待ちます。
当時、人気テレビドラマで「仁」というドラマを放送中でした。
このワンシーンで、コレラの激しい症状を見ていましたので、ずっと心の中で候補から外れることがなかったのですが、伝染病ではないという確信をここでやっと持つことができました。ホテルドクターも日本の医師も、僕を診て全然慌てる様子もなかったので、いらぬ心配ではあったのですが・・・。
結局この症状は1か月続いたのでした。
さて、1か月の間、ずっと先生の一言が気になっていました。
「これが、キュッと締め付けられると数時間で腸が腐るよ。」
放っておくことはできないんだなと思うようになりました。
この頃、わたしは本部の責任ある仕事を任されるようになっており、会社を休まなければならないという選択肢をどうしても選ぶことができませんでした。
手術となるとどれくらい休むのだろうか。裂孔ヘルニアの手術の時は1週間休んだけれど、1週間はキツイなあ。
ネットでいろいろ検索してヘルニア手術・日帰りで調べまくりました。
東京に日帰り手術ができるという病院を見つけました。

「日帰り」の可能性があることが判りました。あとは、地元でできる病院を探すしかありません。とはいえ、そんなネットワーク僕にはありません。そこで思いついたのが、裂孔ヘルニアは治りましたが、胃酸が多い体質には変わりありませんから、子供のころから通う主治医のおばあさん先生のところにいつもの薬をもらいにいったついでに聞いてみました。
「先生!お腹のこれヘルニアらしいんですけど、日帰りで手術してくれる病院ないですかね?」
「そうねえ、逓信病院で脱腸の手術を日帰りでしてくれる先生の噂を聞いたことがあるわ。」
「じゃあ、こんど行ってみます。」と意外にも情報入手です。
次の休みの日に逓信病院に行きました。いままでここが病院だというのを知らなかったのですが、民営化した郵政局の敷地内にあるので、関連の病院なのだと思います。
受付をして順番を待ちます。
名前を呼ばれて診察室に入り、ことの経緯を説明しました。
「確かにうちで鼠径ヘルニアの日帰り手術はしているけれど、あなたのはヘルニアの度合いが大きすぎるのでやっぱり最低3日は入院してもらうようになるよ。」
「3日ですかあ・・・。」
もともと営業職でしたので、ゲン担ぎではありませんが「休む」ことがツキを逃すようでなかなか脱却できなかったのです。「3日」も休むなんて考えられませんでした。
「東京ではあるみたいなんですけど、この町にはそんな病院はないんですかねえ。」
「高野橋の高野総合病院(仮称)で、1日ぐらいは入院を言うかもしれないけれど、早く退院できる手術をしている医師がいるらしいよ。」とまた情報が入りました。
次の休みにその高野総合病院に行くことにしました。
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