クレジットヒストリー物語(12)

増額通知

 信用金庫の自動車ローンの支払いを除けば消費者金融2社の借入れだったのでとにかく支払いは期日前に気がついたらすぐ入金するように心がけました。

 下手に置いておくと使ってしまう恐れがあるからです。

 幸い、消費者金融は引き落としではなく自分で支払いに行くのが流儀ですし、セブン銀行のおかげで、武○士はATMですぐに入金ができました。

古びた商店街に消費者金融の事務所がたくさんある

 イ○ールクレジットもイーバンク 経由での支払いにしていましたのでやはりセブン銀行ATMの存在が大きかったです。

 どこにでもあっていつでも利用できる。支払は決意した時にしないと使い込んでしまうと返せないうえに更に準備する必要が出る。

 ただ、支払日の2週間前からの入金がその月の支払いとみなされ、それ以外の入金は任意支払いとされ、また支払わなくてはならなくなるので入金日は結構気を使ったものです。

 そうするうちに、武○士からも増額の知らせがやってきました。

最初は50万円に。

半年後には100万円に。

その1年後には200万円に。

 この業界、一度信用がつくとどんどん増額してきます。

 流石に学習しました。全部借り入れて欲しいのがわかっていますので、でも枠だけ残したかったですから最初はすべて武○士の借入れはイ○ールクレジットの返済に廻し武○士1本の借入れにしました。

 イ○ールクレジットは金利が29.2%のままでしたので年利18%にまで下がった武○士1本にするほうがよりメリットもあったからです。

 信用金庫のほうはあと1年で完済です。こちらは任意調停のおかげで無利息ですので、そのまま返済したほうが有利でした。

 ついつい「月●●万円までなら返済できる」と判断しがちですが、金利はよく考えた方がいいです。借りれさえすればなんとかなると思うのが多重債務者の特徴ですが、これは単純計算でも理解できなくなっています。

 120万円借りて年利1%で年間返済額121.2万円=毎月10万1000円です。

計算機

 これが利息10%だと年間返済額は132万円=月11万円ですね。

 29.2%なんて、仮に30%として計算すると年間返済額は156万円=月13万円です。

 給料の手取りが20万円の人が返済するときに、月10万1000円と13万円って同じ見方ができるでしょうか。死活問題レベルです。多重債務者はこうして、次第に手取り月20万円であるにもかかわらず、いつの間にか月40万円の支払いに膨れ上がっているのです。

 当時の利息制限法では、利息に制限が設けられていたのですが、任意で支払ったものについて、民間の問題に国がとやかくいうべきではないという極めて業界目線で作った法律のため、グレーゾーン金利というカテゴリーがありました。法律違反なんだけど取り締まらないレベルという意味です。

 債務者が返済をしに来るのでこのあたりがグレーゾーンではありましたが、利息制限法ではなく、出資法の定める上限金利になりますと、質屋さんだとか、小口債権の取り立て債務のごとく債権者が日払い集金に債務者巡りをする契約の場合は、経費がかかっているだろうという配慮から年利109.5%ぐらいまで見逃していたという事実があります。ほぼ倍ですよ倍、10万円借りて1年で20万円以上の返済になるんです。

日払いの取り立て債務は毎日集金人が債務者を巡回して徴収する

 今は低金利で投資ブームとなっています。マイホームを建てるのに自己資金を使って借入額を少しでも減らそうという考え方はナンセンスだというFPもちらほらしています。

 世の中の仕組みに気づいた人だけが、借金地獄から解放されている世の中です。

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